萩原延壽、パンドラの箱の赤松小三郎と関良基・・・Vol.926

大政奉還から150年、今、幕末維新が問われ見直され始めている。歴史の真実とは何か?である。

我が身を振り返れば、新選組や会津の潔さに酔い、かと思えば坂本龍馬・薩長を良し、などとさまよい、司馬遼太郎などが上手く纏めたものにまどわされ、この歳になってしまった。

本はあまり読まない。が、今、目をしょぼつかせて読んでいる本はある。
萩原延壽著の『遠い崖』(全14巻)だ。
幕末から明治にかけて通算25年日本に駐在した英国の外交官:アーネスト・サトウを主にして彼の日記や英国公文書館の膨大な資料を基に、1962(文久2)年から1889(明治22)年当時の日本を書き切っている。アーネストは生麦事件勃発の年、19歳で日本の土を踏む、日本語通訳生として外交官の一歩が始まった。薩英戦争、下関戦争にも英国軍艦に乗り同行。
この頃、彼はイギリス留学を打ち切って帰国した若かりし伊藤俊輔・井上聞多と出会うことになる。(日清戦争後にアーネストは駐日英国公使になっている)
攘夷の嵐が吹きすさぶ時から、徳川慶喜、大政奉還、江戸開城、そして西南戦争までが史実(資料)のみに基づき書かれている。ノンフィクション(といえる)だが、小説よりは数段面白い、著者の無駄のない綺麗な文章がまたすごい。
萩原氏のすごいのはまだある、当時の海外駐在員のすべての給料額やアーネスト他の外交官が家族と交わした手紙、領事・公使と本国政府とのやりとり等を詳細に拾っていることだ、それらを収蔵している英国公文書館もすごい。
教科書や他の作家が描いたものとは違う日本が見えてくる。
ぜひ読んでいただきたい書だ。

もう1冊ある。
昨日注文して今日アマゾンから届いた。
関良基著『赤松小三郎ともう一つの明治維新』だ。
たった今、「はじめに」と「あとがき」だけをザッと読んだだけで恐縮だが、これもぜひ読んでいただきたい本だ。
私のブログに「代替案のための弁証法的空間」という少し違和感のある名前のブログをリンクしているが、これを書いているのが著者・関さんだ。
真田丸が縁で大阪の友人「闇市の買い出し人」が面白いブログがあるぞと教えてくれたのがきっかけだった。内容から、どうも同じ高校の出身ではないかとまでは解ったが、詮索はしていなかった。それが先日、彼がブログに本を出したと書いてあったので買ってみたのだった。
「はじめに」を読んで驚いた。彼の高校時代からのあまりにも真摯な姿がそこにあった。以後もそのように生きてきたようである。プロフィールを見ると農業林業、環境分野を専門とする研究者で私より大分若かった。高校の後輩ということになるが、グータラな私とは違いすぎて、とてもとても恥ずかしくて「先輩だ」などとはいえないが、嬉しいことではある。
歴史学者でも憲法学者でもない彼が、なぜ「赤松小三郎」を描いたか、その答えは「はじめに」に書いてあった。至極納得、敬服の至り。
せめて「はじめに」だけでも、まずはぜひ!お読みいただきたい。

赤松と遠い崖IMG_9854

少し異色な人が、西鋭夫・スタンフォード大学フーバー研究所教授、世界中の天才が集まっているという大学だ。
「坂本龍馬に誰が金を出していたか?」「若造(龍馬)と無職の若者数十人は誰の金で食っていたか、帆船の費用は誰が?」などなど“金の動きを追え”ば、もう一つの明治維新が見えてくる、裏が分かって来ると舌鋒鋭い。『新説・明治維新』など。
歴史は、事実は、恰好良くなく、汚いのかもしれない。しかし、目を背けるわけにはいかない、と彼を支援している出版社は謳っている。

関さんの本をパラッとめくったら「明治維新神話の崩壊」「赤松の議会政治への夢・憲法構想」などのほかに「GHQ史観」「コミンテル史観」「靖国史観(長州史観)」という言葉も散見された。どうやら現在まで言及しているようだ。維新で英雄視されてきた者たちも“150年目の大逆転”で、テロリストの烙印を押される日がくるのかもしれない、さらに骨のある学者の登場が期待される。

♩ 時代 ♫

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コメント

非公開コメント

ジョン万次郎も日本に影響を与えた

江戸から明治への激動期、新しい思想が時代を動かしていくんですね
読めたら読んでみます、年末でいろいろと忙しいです

No title

あおぞらさん、おっしゃる通りです。
波乱万丈な人生ですし、・・・。

こんばんは

コメントありがとうございました。
明治維新の裏はあれこれ諸説いろいろありますし、やはり資金の出所の話は気になるところです。おはずかしながら赤松小三郎という人物は知りませんでしたが、維新直前に暗殺された大政奉還の隠れた立役者なんですね。その「はじめに」がとても気になります。ところで八王子の白スズメはどこかに行ってしまったのでしょうか?!^^

No title

MTさん、そうなんです。人気者の白雀はもう姿を見せません。バズーカ軍団の皆さんの姿もありません。我が界隈も元の静けさにもどってしまいました。少し寂しい感じもします。