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笑えない話・・・Vol.2508


笑い話はまだいいが笑えない話もある。
もう5年ほど前のことだ。
初夏の安曇野を訪れたことがあった。
ご当地のボランティアなどが、地域の一人暮らし高齢者を招待していっしょに昼食を食べたりいっときの余興を楽しんだりする集まりがあって顔出す機会をいただいた。

私は安曇野ではないが同じ信州に生まれ育った。が、それでも安曇野という響きには、なにかそわそわさせられる魅力的なものがあって、ワクワクしながらあずさに乗ってまず松本に向かったのだった。

安曇野昼食会のスタッフの一人に活発に動き回っている男性Xがいた。私と同年輩くらいだった。
そのXがしみじみと言った。
「おかしくなりましてね」と言う。
「これはいかん!と思い、積極的に人と関わるようになったんです」と続けた。

大きな家、広い庭、回りは自分の畑などに囲まれている。大声出しても近所は遠い、迷惑にすらならない。安曇野の田舎、悠々自適の一人暮らし。
ある日、とうに嫁いだ娘から電話があった。そこから話は始まった。
「お父さん!どうしたのよ!!」と電話口で驚愕している娘の声が聞こえた。

そして心配した娘が駆け付けてきた。県内だが、遠い。が、それどころじゃないと言うわけだった。
最初電話に出たときにXは普通に会話しているつもりだったそうだが、電話口の向こうの娘は、父Xが何を言っているのかわからず言葉になっていなかったそうだ。当然会話は成り立たない。

呆けたわけでも、病気らしい病気でもなかった。
ただ、この1か月間ばかり、誰とも会わず、話もせずに過ごしていた。
TVは見る、人の話は聞こえる。身体におかしなところはない、食事も、普通に家にあるもので食べて来た。庭いじりや畑仕事もした。ふつうだと思っていた。

結果は、1か月ばかり、誰とも会話をしなかったことにより話し方というか、言葉の出し方といったようなことを忘れてしまったことのようだった。必要とせずふだんどおりのつもりだった。
「これじゃあいかん!」というわけで、閉じこもりをやめ、積極的に人と関わり出したのだと言う。
何かショックがあったわけでもない、普通に風呂場でも鼻歌などは歌っていたつもりだったのだろう、が・・・。
「ホントにそんなことがあるのかな?」とも思ったが、Xはまじめだった。4月1日でもなかった。

令和3年1月31日(日)、快晴。明日から2月。1日がプーキーの誕生日、2日が節分、大変珍しいのだと言う。7日には非常事態宣言解除予定日だが、先ず無理だろう。
3霜柱IMG_7324

霜柱も立つ。


♬ あずさ2号 ♬ X氏はしゃべっているだろうか?


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