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段取り・灰寄せの席・・Vol.1445


庭に出ていたら「Fちゃん、いるかい?」
そう言いながら近所のSおじさんが庭に入って来た。
畑で採れたというアスパラを持っていた。

義妹のFが家の中から出てき「まあ、おじさん、いつもすみませんね~」などと言葉を交わしていた。オジの葬儀のため信州の実家に帰った時のことだ。

Sさんは亡くなった私の叔父Aの小中の同級生、86歳だ。
「今月末に同級会をやることになっていたが、1か月前にAから今年は出席できないと連絡があってね。もうわかっていたんだね」と言う。「以前は130人ばかりいた同級会だったが、もう6人になってしまったよ」としみじみした口調でSさんは言った。

叔父Aの葬儀は近くに嫁いだ一人娘Yが喪主を務めた。
1か月前には叔父はYに自分の葬儀の段取りを伝えていたという。
「灰寄せの席には、東京に出ているX(私)とその妻Zを呼べ」
訃報の知らせを早朝に義妹と姉から受けたが、午後になってまた姉から電話があり、そのことを教えてくれた。姉はYのすぐ近くに住んでおり、日ごろから何かとYを気に掛けていた。
叔父はYに「〇〇和尚には○○円、△△和尚には△△円、・・・。葬儀委員長は誰々、・・・」など細々と指示・段取りを伝えていたという。

実は妻も私も葬儀の日は予定が入っていた。
私は当然出かけるのだが、妻の場合は・・・などと思ってはいた。
「予定をキャンセルするのは少しむずかしいかな」と言って訃報を聞いたあと妻は用事があり出かけた。夕方帰って来て「予定は断って来たワ」と言った。
「よかった!実は姉から電話があって、・・・・」と灰寄せの席に2人ともぜひ来てほしいとの遺言だったそうだと姉に聞いたことを妻に話した。

同じ信州佐久でも、呼び方は違う。
叔父の家は東にあり、私の実家は西にある。
叔父のあたりでは「灰寄せの席」というが、私の実家あたりでは「精進落としの席」と呼んでいる。
この席には読経を上げてくれたお坊さんに上座に座っていただき献杯をすることは同じだ。

「Aは檀家総代を務めて…云々。台風で六地蔵が破損したときには、新しく六地蔵を寄進してくれ…云々。・・・」と和尚さんが故人の業績などを語り、やがて講和に入った。
「先日TVでやっていたが、ネアンデルタール人と我々ホモサピエンスとの違いは…云々」皆神妙に話を聞いていた。
「人を寄せる、人を繋ぐ、集団で行動できる、これが我々は出来る。ネアンデルタール人との大きな違いだ。そして私たちが残った。・・・」「宗教は今世界を混乱させてもいるが、このような席はとても大事だ」というようなことが講和の要点だったと思っている。

同席の者から「ああ、私もTVで見た」などと声も上がっていたが、私も思うことがあって驚いた。
つい先日「つくばの街であれこれ」さんが、やはりそのTVのことについて書いていたからだった。
彼は小脳の違いに触れていてそれも「なるほど!」だったが、和尚さんにも「なるほど!」となって,お酒と鯉の甘煮(佐久鯉で有名)などをいただきつつ時が過ぎて行った。

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今日もご訪問くださってありがとうございました。
From Tokyo With Love 東京より愛をこめて
いい日でありますように!


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